食糞行動、自分(あるいは他の動物の)うんちを食べてしまう行動についてです。
特に犬で見られることが多いです。実は食糞はほとんどの犬にとっては正常な行動なのですが、人にとってはちょっと嫌な気持ちになってしまいます。
・なぜうんちを食べてしまうのか?
なぜうんちを食べてしまうのか、それはその子によって違います。考えれられる原因としては以下のようなものが挙げられます。
(1)探索行動
子犬は周りの環境の情報を集めるために色々な感覚器官を使います。(目で見たり、匂いを嗅いだり、かじってみたり)
うんちを食べてしまうのも、正常な探索行動の1つである可能性があります。
また、暇でやることがなくてうんちを食べてしまうこともあります。
(2)母性行動
お母さん犬は子犬が排泄をしたうんちやおしっこを食べることで、子犬が歩ける様になるまで巣を清潔に保とうとする母性行動があります。そんなお母さんの行動を真似ているのかもしれません。
(3)みんながびっくりしてくれて楽しい
うんちを食べたのを見た時、どんな反応をとりましたか?
怒ったり驚いたりする反応をしていたら、それが楽しくてうんちを食べる様になってしまった可能性もあります。
(4)空腹
単純にお腹が空いていて食べてしまうこともあります。消化不良がある場合、必要な栄養素を補うためにうんちを食べるという本能がある場合もあります。
(5)うんちの嗜好性
人間にはなかなか理解しづらいですが、犬にとってうんちが美味しいと感じる可能性もあります。
特に猫のうんちの嗜好性が高いようなので、犬と猫の両方がいる家庭では注意が必要です。
・食糞させないためにはどうすれば?
原因によって多少異なりますがが、『すぐ片付ける』『ご褒美をあげる』『他に興味を持たせる』といった事で行動を修正していくといいと思います。
(1)すぐに片付ける
うんちをしたら速やかに片付けることで、うんちに接近する機会を減らす必要があります。
もし猫ちゃんのうんちを食べてしまう場合は、猫用のトイレを犬がいけない所に置くのもいいと思います。
(2)ご褒美をあげる
うんちをした時にはおやつをあげて、『うんちをするといいことがある』と理解してもらうのも有効です。
ちなみに我が家の犬はうんちをするとオヤツがもらえるとわかっているので、『うんちしたよ!』とわざわざ知らせに来てくれます。(笑)
(3)他に興味を持たせる
暇でうんちを食べてしまう場合に有効です。
たとえばオヤツを詰めて、試行錯誤しながらオヤツを食べるおもちゃを与えたり。オヤツを隠しておやつ探しゲームをするのも楽しみながら他に興味を持ってくれるので、おすすめです。
他にもうんちの味を変える食餌を与える、うんちの上に不快な味や臭いのする物質をかけるというのも効果があるかもしれません。
・まとめ
うんちを食べてしまっても、消化管内寄生虫がいない限りは健康上は通常問題となりません。
でもうんちを食べた口で顔を舐められるのはちょっと。。ですよね。なので、食べない様にトレーニングしていくと良いのではないでしょうか。
お腹の中の寄生虫が食糞行動の原因となることもあるので、なかなか改善しない場合はご相談ください。